ベースギターNo.3 TUNE Gold Alembic仕様
学生時代のメインベースだったので、なかなか使っているいい写真が残っていませんでした。まだ学生時代、僕も派手な格好してステージ上がっていた時の荒い画像ですね。新宿のACBかな?
学生時代のメインベースはこのTUNEですね。バンド名TUNEと混同する方がいますが、全くリンクしていません。僕がたまたまた使っていたベースがTUNEですけど、バンド名の由来とはまったく関係ないんです。ま、どっちでもよいですけどね。
高校時代までFernandesのベースしか知らなかった僕がこのベースを手にしてから、真面目にベースプレイに取り組んだと記憶しています。それくらい僕には衝撃でしたし、学生時代の僕にはとても高価で素晴らしいギアでした。
購入背景
高校生の僕はFernandesのプレシジョンベースしかありませんでした。Fernandesが悪いというわけではありませんが、地元富士宮楽器で4万円くらいで調達した普通のベースギターではいい音が出るわけがありません。見た目ばっかり気にしていたベースギターでしたし、TUNE(最初はDart Mooreという名前でした)というバンドを始めて、まだ音の良し悪しもわからない僕でした。メンバーの宮原といろんな話をしていて、やっぱりぜんこもまともなベースを一本持っていたほうが良い、とアドバイスしてくれました。ハードロック・ヘヴィメタルだからと言って、最初から変形ベースとかではなく、基本的な基礎となる楽器が必要だよ、と。全く僕も同意しました。
当時YAMAHAは優等生でメタル向きではなかったけれど、BB-3000(だったかなあ?)とかいうモデルをカタログで見つけ、ほぼそれを購入することを事前に決定していました。お値段は10万円強だったかな。もちろんお金はありませんが、楽器屋さんは学生向けにローンを組んでくれていたので、なんとかなるだろうと。
それで、宮原と二人で渋谷のイシバシ楽器店に行きましたよ。そこでBBを試し演奏して、さ、買おうか!っていう段取りでした。しかし、時間があったので、別館のハイエンドモデルブースにちょっと遊びに行こうよ、ってことになったんです。そこでブラブラみていたら、とりわけ、俺にアピールしてくるスマートなスタイルの小さいベースギターがTUNEだったのです。
僕はTUNEなんてメーカーさえも知りませんでした。え?日本のメーカー?
とっても小さく感じて、実際ミドルスケールだったと思います。シェイプはセクシー。初めてみる、エボニーの指板は美しくて弾きやすくて、驚きました。EMGが台頭していたのに、そのTUNEはAlembicのピックアップモデルで、しかもパーツがゴールド仕様。
その時、すでに僕は強姦されていたんだと思います。もう試し演奏するまでもありませんでした。事実、このTUNEは展示品であり、弦の高さが高すぎて弾きにくいし、その後僕の演奏にも相当影響してしまうし、以降購入したベースは弦高を低くしたくらいですから。しかし、演奏してみて、もう心に決めました。「買います」
もしかしたら、宮原にハメられたのか?いやいや、彼こそがYAMAHAを勧めていたからね。
しかし、お値段は20万円以上したと記憶しています。ここからローンを返すために、深夜の赤坂寿司バーでのアルバイトも始めました。
それくらい、魅せられていました、このTUNEに。
初めてのアクティブ回路
今や当たり前ですが、当時アクティブ回路を持つベースなんて少なかったんです。え?ベースに電池入れるの?みたいな。
単純にベース側にプリアンプがついているだけなんですけど、上流側での音作りは一番効果がありますよね。僕自身、音を作るのが分からないながらも楽しかったですし、音楽サークルでも僕のTUNEの音を評価してくれる仲間や先輩が増えました。こうゆうのって大事ですよね。自分の中でのモチベーションアップになる。
当時、TUNEではツインギターがバリバリでしたので、僕はできるだけ芯のある音を作ることに心がけました。いまは分厚さ優先ですが、当時は硬い音に。その後アンプでアンサンブルされればバンドとしてのバランスはよくなっていましたから。その意味でもTUNEはよい選択だったと思います。
弾き倒し、老朽化
その後、ステージ用にB.C.Richも導入しますが、音としては、TUNEに依存していました。大学4年、マスター2年、その後社会人ととにかく使い倒しました。もともと展示品だったこともあり、日に日に老朽化していく姿に心を痛めました。それと、ネックの反りは使うほどにひどくなり、メインベースとしては難しい立ち位置になっていったと記憶しています。
とても美しいシェイプで、軽くて取り回ししやすいベースでした。
セットネックです。
友人のバンド「ジークフリード」のステッカーを背面の傷防止に貼っていました。